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小中学生の不登校児童が9年連続で増加し過去最多の人数 不登校の原因は学校だけでなく親子関係にもある?

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昨年の2021年度の小中学校の不登校児童数が24万5000人になることが明らかになりました。

少子化が進む日本において、反比例するように9年連続の増加に加えて、不登校児童数は過去最多の数字です。

なぜ不登校児童がここまで増えているのか?

様々な要因があると思いますが、親と子どもの関係も不登校に関係していると言います。

今回は親子関係に視点を置いて、増加する不登校問題について考えていきたいと思います。

この記事の内容

・なぜ不登校は増えているのか

・不登校児童に共通していること

・親子関係は大きな要因となる

なお、この記事は私自身の主観も含まれているため見てくれた方々はそのことを踏まえて考えていただければと思います。

不登校児童が増加し過去最多

この図は小中学生の不登校児童の数を表しているグラフです。

図で示すように、ここ最近は右肩上がりを続けており9年連続の増加となりました。

不登校とは

不登校とは具体的にどのような状態を指すのでしょうか。

文部科学省による不登校の定義

何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因、背景により登校しないあるいはしたくともできない状況にあたるために年間30日以上欠席したもののうち、病気や経済的なる理由による者を除いたもの。

文部科学省による不登校の定義は上記のようになっています。しかし、病欠や別室登校などの児童数は含まれないことから、実態はこの数よりも多いことが想定されます。

どのぐらい増加しているのか?

このコロナ禍により不登校の児童がふえたとも言われています。

図で示すように平成10年では約13万人だったのが、昨年では約24万5000人とほぼ倍増です。

昨年度の内訳では、小学生が8万1498人、中学生が16万3442人となっています。

なぜ不登校が増加しているのか

なぜ不登校が増加しているのでしょうか。

友人と仲が悪くなる、仲間外れにされるなど、人間関係のこじれだけでなく、近年ではコロナ禍でオンライン授業が通常化しイベント事の中止や縮小などが相次いだことにより、学校へ行く意欲がそがれていることも、近年の不登校増加に拍車をかけていると言います。

また、日本の子どもはストレスへの耐性が低い子どもが増えてきていることも問題視されており、それは家庭での親子のかかわり方が大きく関係しているという意見もあります。

不登校になる原因のタイプ

不登校になる原因をタイプ別に分けた表です。

大きく分けて4つに分けることができます。

  1. 人間関係によるもの
  2. 学校生活によるもの
  3. 本人自身の問題によるもの
  4. 家庭環境によるもの

学校に行きたくない理由はその本人が抱えた大きな悩みであり様々だとは思います。

イジメに合った、友人と仲が悪くなった、勉強に着いていけなくなった、自分の容姿に自信が持てなくなった、親の期待に応えれなくなりそう、、などなど

私自身、勝手なイメージかもしれませんが、「不登校=学校内の人間関係のこじれ」が最たる理由だと思っていました。

そのような学校に行きたくなくなるほどのダメージを受け、そこから立ち直れなくなるのは、家庭で親から過度な干渉や過保護がすべての原因に繋がっている可能性があると言います。

不登校と親子関係

不登校と親子関係は一見、そんなにかかわりがないように感じます。

しかし、不登校に陥ってしまう家庭の親御さんの傾向があるといいます。

傾向

・こうでなければならない

・子どもが困らないように何事も先回りする

・子どものやることを全て決める

こうような管理型の親子関係があると言います。

保育園や幼稚園など、小さいころからこのような環境で過ごしてきた子どもは

親がいないと何事も決めることが出来ない

自分のしていることを親に確認しないと落ち着かない

親の期待に応えないと親を悲しませるまたは怒らせるのを気にする

というように、常に頭のどこかに親のことが付きまといます。小学校に通うようになれば環境が大きく変わるだけでなく、年齢も様々な人間がたくさんいます。

そのような環境ではストレスがかかることは当たり前のことなのです。

その中では、たくさんの失敗もするし、他人と意見が合わないこともたくさんあるでしょう。

その時に、自分で考えて行動や発言をしたことが無い子どもは、その場にいるのがとても苦しくなり学校に行くのが怖くなってしまうのです。

親子関係

子育ては正解がなく本当に難しいものです。

しかし、不登校に陥ってしまう家庭では親子関係が大きな原因になっているのは事実です。

では、不登校になってしまう子どもの親はどのような特徴があるのでしょうか。

不登校になってしまう子を持つ親の特徴

ここからは、不登校の親の特徴について考えていきます。

しかし、これはあくまで傾向でありこれに当てはまるといって子どもが必ずしも不登校になる可能性が高いというわけではありません。

これらを考えることで、自らの子どもとの接し方を改めて考えるきっかけになればと思います。

過干渉

子どものためと思って、何でもかんでも親が介入しようとします。

食べるもの、着る服、遊ぶ友達の強制、、、

子どもが傷つかないように全て先回りして子どもが失敗する機会を無くすなど

人間は何事も経験して大きくなります。それは、良いことも悪いこともです。

子どものためを想って、何事も決めてしまえば確かに子どもが傷つかないかもしれませんが、同時に主体性が育まれるチャンスも奪ってしまいます。

親にほぼ全てを管理されて育った子どもは、親がいない学校で何か決断を迫られた時やトラブルにあった時に、どうすればよいか分からずに精神的に不安定になってしまい、学校に行くのが怖くなり不登校になってしまう可能性があるのです。

過度な期待

勉強やスポーツにおいて親が子どもに過度な期待をすることにより、それは返って大きな重圧になってしまう場合があります。

テストでいい点を取らないとダメ

いい学校に行くために勉強を欠かさずやって結果を出さないとダメ

他の子よりも秀でていないとダメ

小さいころから何から何まで結果だけを評価していては、子どもは学校で結果が出なかったときに大きく傷つきます。

「こんなにも頑張っているのに」

「親の期待に応えれないと悲しましてしまう」

追い込まれ続けば心が疲弊し、そのことを親にも相談できずにふさぎ込んでしまい不登校に陥ってしまうケースがあります。

細かすぎる

何から何まで細かく指示してしまうのも子どもの自主性を抑え込む行為です。

これは、過干渉にも同じようなことですが、子どものやることなすことすべてに細かく指示や批評をしていては子どもは息苦しくなりストレスが溜まります。

そして何よりも自分のやることに親の顔色を伺おうとする。そのことは、自分で考える機会を奪い、学校など様々な人や環境がある場所で生きていくのがしんどくなるのです。

話を聞かない・否定をする

「これをしたい」「こんだけ頑張った」という話をした時に、関心を示さずに話を聞き流されたら誰だって悲しいものです。

しかし、親子間というのはこのような場面が程度の大小はあれどよくあると思います。

相手の真剣に話を聞かない。という行為は相手のことを否定する行為に等しいです。子どもは、子どもは親に褒めてもらいたいという想いや、自分のやりたいことをやらしてほしいという意欲を親に伝えようと一生懸命です。

そんな中で、親が自分の意に沿わない(やらせたいと思っていないことなど)ことを子どもが言ってきた時、子どもの意見を聞かずに真っ向から否定し、やることを強制したりすることで子どもの自己肯定感は大きく傷つきます。

やったことを認めてもらえない、勇気を出して言ったことを話も聞かずに否定されてしまえば、子どもは「自分なんて何やってもダメなんだ」と思いかねません。

自尊心や自己肯定感は生きていく上で本当に大切な要素です。

その大切なものが、小さいころから育てられない子どもは学校で何かあった時、小さなことでも大きく傷つき「自分はやっぱりダメなんだ」と立ち直れなくなってしまい不登校に陥ってしまうことがあるのです。

気を付けるべきことは?

大切な我が子が傷つかないように、また他の子どもよりも秀でてほしい。という想いはどの親も持っている考えでしょう。

しかし、それを強要してしまえば子どもは大きなストレスがかかってしまうのです。

では、親として子どもとどのように接するべきなのか。

それは、子どもの自主性、自己肯定感を伸ばしてあげることに注力するべきです。

子どもの話を目を見てしっかりと聞き否定はしない。

どんな失敗をしようとも応援してあげる。やりたいことがあればそのことを全力で応援するのです。

子どもの人生は子どものものです、親がきっかけを与えることは大切かもしれませんが、全てをデザインし道筋を立てることは、親の自己満足であり子どものためでなく、親自身のためにやってしまっていることかもしれません。

まとめ

不登校は一概に悪いものとは言えません。

様々な理由で学校に行きたくない子、行けない子どもがいるのは当然なことです。

しかし、ネガティブな理由で学校に行きたくない児童が増えていることは事実であり、この流れは今後も増えていく可能性もあります。

その最たる理由は、自尊心や自己肯定感が低い子どもが増えていることが原因かもしれません。

人生を生きるのは子どもの自身です。

親は子どもが自分の力で生き抜く力を身に着けれるように常に応援し見守ってあげましょう。

これからも自己肯定感の高い子どもが一人でも増えることを祈っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。