時に不可解な行動を取る子ども。
それにより、イライラしたことのある親は多いのではないでしょうか。しかし、子どもが起こすそんな不可解とも思われる行動には、しっかりとした目的があります。
親にもっと愛されたい
自分の言うことをもっと聞いてほしい
兄や弟、姉や妹だけでなく自分も見てほしい
などなど、、、
そのように人間は誰しもが劣等感を持っています。
その劣等感から子どもの行動には全て「目的」があり、それを知ることで自分の子どもをもっと理解することができるし、自分自身の親として力量の向上、子育てを理論的に考えることでのストレスの軽減に繋がります。
子ども達の劣等感や目的を知り、自分の子育てに繋げていきましょう。
・人間は子どもの頃から誰しも劣等感を抱えている
・すべての行動には目的がある
・子どもの行動に隠されたメッセージを読み取る
人間は誰しもが劣等感を持っている
心理学者のアドラーは「人間は子どもの頃から劣等感を抱いて生きている」と考えていました。
生れたはじめは親の愛を独占できていたのに、兄弟姉妹が産まれたことにより、その愛を独占できなくなることや、幼稚園や小学校に入れば他人との関りから他者と比べてしまうなど、小さな子どもであっても、多かれ少なかれ劣等感は誰しもが抱いているものなのです。
この劣等感にはその子の「目的」を達成したいという人間の根本的な気持ちが影響しています。
その「目的」から子どもはどのような過程で問題行動を起こしてしまうのでしょうか。
問題行動が深刻化する過程
人間は誰しもが認められたいというような承認欲求を持っています。
それを満たすために、親や社会に称賛される行動や、逆に問題視される行動を取りますが、この時、簡単なのは問題視される行動です。
そのプロセスを考えていきます。
① 注意を引く
親が困るようにわざといたずらを仕掛けてみたり、静かにしないといけない場所で、わざと大きな声をだすなど、大人を困らせるような問題行動をする。
② 権力で周りを従わせようとする
注意を引く行動に大人が慣れてきて、注目が集められなくなると、理解してもらえない苛立ちから、暴れたり暴力を振るったりして、更に孤立を深めていく。
③ 仕返し
②の段階でも構ってもらいたいという目的が達成できないと、周りに強い不快感を抱かせるような行動が現れる。大切なものを壊したり、親に恥をかかせたり、危害を加える行動に出る。
④ 諦め
自ら何かしようとすることが無くなり、集団の中で自分の居場所を見つける努力をあきらめる。
問題行動の後遺症
これらの問題行動は子どもだけに当てはまるものではありません。
みなさんの中でも孤立している大人や周囲をかき乱す大人んい出会ったことのある方はいると思います。
子どもの頃に問題行動が深刻化し、それを改善する機会がなければ大人になった時に、集団に全くなじめずに辛抱することが出来ない大人になってしまいます。
それは、人間関係を築けず、仕事に就いても長く働くことが出来ないなどの問題が発生する恐れがあります。
親としてどのように接するか
どの親も自分の子どもに望むことは、幸せになってほしいということでしょう。
しかし、そのことが逆に子どもを縛り付けてストレスを与えてしまっている場合もあります。しかもそれは、ほとんど多くの家庭が経験していることでしょう。
大切なことは、何もかもを与えようとするのでなく、子どものことを理解するように努めることです。
そのためにどのように子どもと接していけばよいのか考えていきます。
子どもの行動には目的がある
子どもの問題行動には何かを成し遂げたいという目的があります。
というか、これは子どもだけでなく人間の行動には何かしらの目的があるのです。
親としては、子どもが困らせるような行動をしている時、「この子は何かを伝えようとしているのではないか」という考えをもつようにしましょう。
何度も書いていますが、人間は劣等感を持つ生き物でありそれは子どもであっても同じです。子どもが問題行動をしているのなら、親である大人にも何かしらの問題があるのかもしれません。
子どもの行動だけに目を向けるのではなく、自らの行動を顧みてみましょう。
甘やかすことだけが愛情ではない
自分の子どもが苦しませたい親はいないと思います。できる限り苦しまずに過ごしてほしいと思っていることでしょう。
その想いから、子どもを過度に甘やかせすぎれば子どもは我慢する力が育ちません。
そのことから、少しのことで心が折れたり自分は認められないという感情に陥り、問題行動を起こしやすくなります。
甘やかさない=厳しく接する、ではありません。
子どものことを認めてしっかりと話を聞いてあげましょう。
もし、子どもが間違っていたりわがままなことばかり言っていれば、なぜそれがダメなのかを分かりやすく説明する努力をしましょう。
子どもだからといって説明することを放棄し、甘やかしてばかりいれば子どもを問題行動へ走らせるきっかけになってしまうかもしれません。
まとめ
愛する我が子に不幸になってほしいという親はいません。
しかし、その想いが強すぎるがあまり子どもへの接し方を間違いづけると子ども自身が大人になった時に、とても苦しんでしまいます。
親は子どもの人生を生きるわけではありませんし、子どもは親の人生を生きているわけではありません。
親は子どもが強く生きるためにサポートしていくことが重要なのです。
どんな子どもも問題行動起こしますが、その時の「目的」をしっかりと考え、親としてどのように接するべきか考えて行動することで、子どもにとっても親にとっても良い未来が訪れると思います。
皆様の子育てがより良いものになることを祈っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。